花の癒しとは?
花を習い始めてしばらくすると、ほぼ全員がこう言い始めます。 「お花に癒されますねぇ」と。
さて、これはどういう意味でしょうか?
もちろん、傷や病気の癒しと違って、目に見えての回復ということはありません。花の癒しとは、もっと精神的な意味合いを含んでいます。
- 花に触れていると、気分が優れてくることを感じる。
- 花を部屋に飾ると、その場がぱっと明るくなって、いい気分にしてくれることを実感する。
- 花を見ていると、綺麗だからうっとりとした気分になり、気持ちが安らいでくる。
- 花を活けていると楽しくて時間を忘れる。
確かに、花を活けている間は、疲れなんてとんでもなく、とても集中できて真剣にアレンジするから、すがすがしい気分になります。
ある意味では、目に見える回復と言えることも起こりえます。なぜなら、ここニューヨークには、一時帰国して戻ってすぐの人や旅行中の方も花を活けに来ますが、時差ぼけが治ると口を揃えて言っています。
実際に、ちょっと体調が悪く、女性の体の周期的な腹痛や疲れからの頭痛などがあったりしても、あら、不思議・・・花を活け終わるころには、ケロッと治っている、なんてことはしょっちゅう起こっています。
生の花を使うから、真剣勝負というところがあります。造花とは手触りが全く違いますからね。
生の花は、生きているものですから、花からもオーラというか、エネルギーがでています。それがとてもよい癒し効果をもたらしてくれるのです。
この花による癒しは、人間の五感に直接訴えかけるところが、すばらしいと感じます。
- 花を見て、楽しむ。
- 花に触れて、楽しむ。
- 花のかぐわしい匂いを、楽しむ。
- そして、花を飾って、楽しむ。
花の種類はそれぞれです。
花の質感はどんな感じ?見た目はどう?― 軽い花かどっしりしている花なのか。。。
それから花に触った感触はどう?/― 花びらがつるつるしているのか、ひらひらしているのか、それともビロードのようなのか。。。
そして、花の色は?― 微妙に黄色がかっていたり、白や、真っ赤にもいろいろ変化のおもしろみがあったり、など。花一つとっても、観賞の仕方はそれぞれです。そのどれをとっても自然の力の表現ですから、そこから癒しが起こる、と考えられます。
花のエピソード・・・<スピリチュアル的な花の癒しとは?>
さて、今度は、視点を変えて、この花の癒しをスピリチュアル的に捉えたらどうなるでしょうか?
このような表現を耳にして、驚きました。まさに真実をついているな、と私が感心したことは。。。
『オーラの泉』というテレビ番組に、華道家の雁屋崎省吾さんが出演なさっているときに、ホストの美輪明宏さんが言った言葉。
花は優しい。見る人を慰めて何も見返りを求めない。
献身的だから花は美しい。
雁屋崎さんが熱をおしてでも花を活けているとき、活け終わった後、ひどい高熱が治ってしまったとのことです。花が献身的にエネルギーを与えて、命をわけながらきれいに咲いている。花は与えっぱなしの愛。心がそのままでている花。花の形が、まさにそうであると。
花を通して、病気の人に癒しがあったという証明でしょう。
『花は優しい。花は献身的』
衝撃的な言葉ですね。。。科学的にどう「花による癒し」を証明しようとも、この真実には勝てないのではないでしょうか。まさに一言で花を表現するならば、こうなるでしょう、という言葉だと捉えることができます。
「花は生命体である」と、はっきり美輪さんはおっしゃいました。私もそれは、まさに感じるところです。だから、美しいのだと思います。
花はけなげで、純粋そのものです。人間の心が持つような邪念が一切ありません。純粋な自然の愛に心が打たれるというわけです。
※ 注: (このスピリチュアル的な捉え方は、私個人の見解と一致したということですので、世間一般の方の考えと異なるかもしれません。そこのところは、どうぞご承知ください。)